置いておいて

オタクの雑記です

アニメ「王様ランキング」2話は何故泣けるのか

前置き

本ブログでは「10月いっぱい毎日300文字以上更新」という非常に難易度の高い試み(笑)をしていますが、それとは別にアニメの感想を書いてみることにします。

本編

現在、2021年秋アニメの「王様ランキング」を視聴しています。2話の段階で非常に面白いです。この記事では王様ランキング2話を観て号泣した俺が、「王様ランキング2話は何故泣けるのか」(俺はなぜ泣いたのか)を自分なりに考えた結果について思考整理メモのような感覚で述べます。なお原作は序盤を読んでいますが内容はあまり覚えていません。

「ボッジ」について

主人公の王子です。耳が聞こえません。そのため、上手く発声することもできません。もう1人の主人公である「カゲ」だけはなぜか、ボッジが口から発した言葉を理解してくれます。耳が聞こえず上手く喋ることができないことや、追い剥ぎにあった(カゲに「着ているものを置いていけ」と言われて素直に従った)のを見た町民から哀れまれたりバカにされたりしています。
本人は読唇術を使えるようで、口の動きで相手が何を言っているのか分かります。カゲとも読唇術を駆使して会話をしています。耳が聞こえないのを良いことに本人の目の前で色々言う人達が多いのでかなり傷ついているものと思われます。クソデカお父さんは厳しくも優しいようですが基本的には寝たきりっぽいので、いつでも味方が側にいてくれるわけではありません。

「カゲ」について

もう1人の主人公で、暗殺を生業にしている影の一族の生き残りです。影の一族という名の通り影のようなのっぺりとした生き物で、彼自身は現在暗殺ではなくおそらく窃盗などで生計を立てていると思われます。
謀略によって一族を皆殺しにされ、幼少期に1人で見知らぬ土地へ行くことになります。
空腹の果てに八百屋でリンゴを盗み、ズタボロにされて路地裏に捨てられますが、その後ごろつきのような男に拾われ、盗みの手伝いをさせられます。カゲは盗みが成功して褒められると顔を赤くして喜び、寝ているごろつきの指を掴みながら眠りにつくなど、純粋無垢の寂しがり屋という感じに見えます。心の拠り所を見つけて幸せそうです。可愛い。ごろつきはカゲに賞金がかかっていることを知って通報し、その後酒場で酔っ払いに殺されます。
カゲが夢で回想したカゲ母の
「私たちは、自分を必要としてくれたその人のために尽くすの。それが私達の灯りなのよ」
というセリフ、大事っぽいですね。ちなみにカゲ、影の一族は悪い奴だけを殺す家業だと思っていたり、盗みの手伝いをすることに消極的だったり、最初の窃盗も親からの大切なプレゼントを対価に置いた上で(無断で)交換しているので、悪事にはある程度抵抗があるようです。根本的には善人と言っていいと思います。

号泣したシーンとその理由

試合でズタボロにされたボッジに対し、カゲが
「お前からは、もう何も貰わない。(中略)俺は、これからどんなことがあっても、お前の味方になりたいんだ。俺本気で言ってんだぜ。俺、本気だぜ、ボッジ」
と伝え、ボッジが泣きながら微笑むシーンで吐くかと思うくらい泣きました。ちなみにここでボッジの包帯の左目部分に涙が滲んでるのが凄い。

感動した理由ですが、ボッジとカゲ、双方にカタルシスがあったと感じたからです。
ボッジは試合で心身ともに打ちのめされています。上述のセリフの直前では、試合を見ていた兵士達や弟から卑怯者だのなんだのと罵られていることや、四天王(剣術の先生?)のドーマスから「それは王の剣ではない」と言われていることを思い出しています。城の内外問わず、自分を素直に褒めてくれたり、助けてくれる味方はもはや居ないかもしれないと感じていたのかもしれません。少なくとも強い孤独感を覚えていたことでしょう。子どもにはキツい仕打ちな気がします。
カゲは身内を殺され、逃亡生活の果てにようやく得られた安住の地を奪われ、生活のためには悪事も働くようになって、目つきも変わってしまいました。彼も孤独を抱えています。なんなら2話までで得られる情報だとカゲの方が孤独や闇が深いように見えます。
そんな傷ついた孤独な2人が、お互いに救い合ったのがあのシーンだと思っています。
ボッジは「これからどんなことがあっても、お前の味方だ」と言ってもらえました。ボッジはこの時孤独から救われたことでしょう。
カゲは自分が仕えるべき人間を見つけました。カゲ母の言葉を借りると、「ボッジに必要とされ、ボッジに仕えることこそが自分の灯り≒自分の生きる意味や指針」だとか、それに近い感情を覚えたかと思います。心の拠り所を見つけ、彼もまた孤独から救われました。推しがいるオタクの感情に近いですね。近くないかもしれません。
ボッジはカゲにとっての灯りであり、カゲはボッジにとっての灯りです。なお、泣いているのはボッジですが、より強い感情を持っているのはカゲな気がします。
ちなみにボッジが泣きながら微笑んだ後すぐにEDに入って最初の歌詞が「ひとりぼっちにはさせないでよ」なのもずるくないですかね。
たった2話でえげつないカタルシス。もはや「クソデカ感情になってしまった」としか言えないほどのエモーショナルがどっと押し寄せました。語彙も論理的思考力も乏しいから上手く言葉にできねえ‪。「やらないと上手くならない」ということで頑張って拙いながら自分の感情を分析して言葉にしましたが、正確に言語化できていない感じがしているので、この怪文書を偶然見つけ、ここまで読んだ奇特な方がいらっしゃったとして、更にこの記事に突っ込み所を見つけた方は、優しくご指摘コメントを頂けますと幸いです。今自分で読み返して「無駄な情報が多い」という突っ込み所を見つけました。

王様ランキング、本当に良いですね。原作揃えます。