キャッチーなイントロでいきなりやられました。皆言ってると思うんですけど、バンアパ感が凄い。
ていうか結束バンド、引き出しが多すぎる。現実で色んな人が曲作ってるので当たり前ですが
メロディも良いけど歌詞も良いんですよね。これも皆言ってることなんですが、「後藤ひとりから見た喜多郁代」と「喜多郁代から見た後藤ひとり」が歌詞に混在しているように感じられます。劇中ではぼっちちゃんが歌詞を書いている設定なので、あくまでもぼっちちゃんから見たキラキラしている人≒喜多郁代やステージに立つバンドマンを表現したという設定になるはずですが(？)
あとこんな歌詞をぼっちちゃんが1人だけで書く気がしない。「ギターと孤独と青い惑星」で「眩しい眩しいそんなに光るなよ」という歌詞を書いた人間と同一人物とは思えない。喜多ちゃんの明るさを感じる。2人で書いたんだろ？アニメしか観てない僕の妄想です。
具体的にどの歌詞に何を感じたのか述べていきます。なお、「後藤ひとりと喜多郁代の歌」というバイアスが非常に強くかかっています。
「つないだ線 解かないで 僕がどんなに眩しくても」
「つないだ線 解かないよ 君がどんなに眩しくても」
皆言ってるやつですね。「後藤ひとりからみた喜多郁代」であり「喜多郁代から見た後藤ひとり」になってる部分。
ぼっちちゃんは喜多ちゃんを「眩しい」と思っていると同時に、喜多ちゃんもぼっちちゃんを「眩しい」と思っているんだろうなと。前者は私生活や普段の態度から、後者は奏者として舞台に立つ姿から「眩しい」を感じている気がします。こういう対比構造、表裏一体の関係に弱いのでこれだけでお酒飲める。
「遥か彼方 僕らは出会ってしまった」
「カルマだから 何度も出会ってしまうよ」
これも皆言ってるやつですが、「遥か彼方」と「カルマだから」で韻(a,u,a,a,a,a)を踏みながらアジカンとバンプの曲名を回収するの気持ちいいですね。快感指数が高い。
そしてバンプの曲名を回収したことで、星座になれたらのジャケで描かれている踏切に「天体観測」も感じてしまう。
オマージュってなんでこんな気持ちいいんですかね。
歌詞の意味を更に妄想していきます。
「出会ってしまった」の【〜してしまった】、基本的には後悔とかネガティブな意味で使われていると思います。「ライブ終わっちゃった」とか「ダイエットしてるのにケーキ食べちゃった」とか。
なんとなくですが、偶発的に発生したことについても使われるイメージがありますね。「すげ〜、マジで見つけちゃったよ！」みたいな。どういう例文？
偶発的な「しまった」だとするなら、星座として線で繋がれた星と星が出会ってしまったという意味でしょうか。ちょっとエモさが足りないけど、ミーニングが多い方がエモくなれますからね。色んな解釈をしていきます。
後悔やネガティブな「しまった」だとするなら、少なくとも嫌いだから出会いたくなかったという意味ではなくて、自分にとって最良の何かを見つけた時、それが手に入らないとか、それ未満のものに心を動かされなくなるとか、そういう意味での後悔のような感情なのかなと思いました。相手が凄いことを認めているからこそ「出会って【しまった】」なのではないかと。
「遥か彼方」は単純に星々の距離という意味だけではなく時間的な意味や、「カルマだから」(後述)、と組み合わせて、人生を何度も繰り返すとして、来世、更に次の人生、みたいな意味があるように感じられました。
「カルマだから」ですが、「カルマ」は仏教だと前世から来世に続く「業」＝「自分の行いによる因果(意訳)」とか、サンスクリット語では「宿命」みたいな意味があるようなので、一連の歌詞には「何度人生を繰り返したとしても、必ず出会う宿命」みたいな意味があるのかなと思っています。
来世があるかなんて分からないし、もしあったとしてまた2人が出会うかなんてことも分からないし、それでも遥か彼方の未来でまた巡り合ってしまうという意味で読むと、「出会ってしまった」という、「既に 起こった/確定した ことに対して使う言葉」を未来に適用するのは、上述のような後悔の意味だけではなく、「出会いたい」「そうであって欲しい」という祈りや願望も入ってるように読み取れるのかなと思います。
追記
遥か彼方=過去から見た現在 だとすれば、「出会ってしまった」が正しい用法になるので少しだけしっくりきますね。
それなら「自分達が出会ったのは遠い過去や前世からの宿命で決まっていたことだよ」みたいな意味に見えます。輪廻転生を前提にしているという意味ではそんなに変わってないけど、こっちの方がライブ感ある気がする(？)どちらにせよ、それくらいの繋がりを感じていないと出てこない歌詞で良いなと思います。妄想だけど。
ちなみに僕は厨二病なので「宿命」と書いて「さだめ」と読みます。
追記終了
あとは星座って季節によって見えるものが違いますよね。一度見えなくなっても、季節が巡れば必ずまた見えるので、そういう短いスパンでの出会いや別れを音楽業界で浮き沈みするバンドと重ねてるのかな、とも思いました。新曲全然出さないバンドとかチェック忘れますよね。lalalarks新曲出してくれ！！
みたいなことを昨日からずっと考えてました。良いお年を。
