置いておいて

オタクの雑記です

完成度の高いB級映画を見つけた時の嬉しさ

まず最初に述べたいのが、本記事のタイトルには意図的に「B級映画」という言葉を用いましたが、ジャンルとしての「B級映画」は存在しないということです。
各々の評価にアルファベットを用いるのは良いと思いますが、B級というジャンルが存在しているわけではない。それは明確な定義が存在しないからです。実際には存在しますが現在は本来の意味とは違う意味で使われがちです。低予算とか、雑なストーリーとか、複合的な要因でB級と呼ばれていて、何をもってB級とするかは結局のところ主観なのではないかと思っています。
ただ、友達とB級映画について話す時って大体共通認識として「これはB級だよね」となりがちなので、上に書いたことはそんなに気にしなくても良い気がします。でも製作者は多分B級映画を作ろうとは思っていないですよね。なのでできれば「あえてB級っぽくしようとしている映画」について、賞賛の意味を込めて「バカ映画」とは呼びつつ、なるべくB級という言葉は使いたくないです。面倒くせえポリシーだな。ちなみに人がB級と言うのは別に気にしません。
前書き終わり。

いまどき男子なのでサブスクで映画をよく観ているのですが、シャニマスウマ娘をプレイしながら観ることが多いのでなるべく集中しなくてよさそうな映画をチョイスしています。最低の姿勢で映画を消費している自覚はあります。

必然、あまり興味が湧かないタイトルを選んで観るのですが、たまに面白い作品があります。設定が面白かったり、演技が上手かったり、綺麗なオチがついたり。
今年観た中で最高だったのが「ゾンビーバー」です。失礼ながら、流石にこのタイトルなら絶対面白くないだろうと思いつつ観ましたが、とても面白かったです。いいバカ映画でした。
タイトルの通り、ゾンビになったビーバーが登場し、人間達を追い詰める映画なのですが、演技、脚本、演出、道具、音楽、オチ、褒めたい部分がめちゃくちゃ多い。
特に演技。全力です。ずっと全力。見たことない役者さんばっかりでしたが、全員全力の演技を見せてくれます。
こういう作品は、役者の演技で本当の意味でチープになるかどうかが決まると思っていますが、その点においてこの映画は満点の演技が見られて良かったです。
ちなみにゾンビーバーを発見した時の全力のリアクションが1番好きです。多分彼らは本当に死ぬかもしれないと思いながら演技しています。
あと、エンドロールでNG集が流れるタイプの映画です。是非多くの方に観ていただきたい。

あと、ゾンビ・サファリパークも良かった。ジュラシックパークのパクリか!?と思って観たらかなりちゃんとした映画でした。ただ倫理観が0で笑っちゃう。
島にいるゾンビを安全圏から好きに撃ち殺しまくって良いという新感覚アトラクションに参加した人達の話です。

「多分面白くないだろう」と思いながら観たら面白かった、こういうのもゲインロス効果と言うのでしょうか。マイナススタートなのでやたら面白く見えます。
本当に面白くない映画もやっぱり多いです。でもそういう本当に面白くない映画を沢山観た無駄とも思える時間が、ちゃんと面白い映画を引き当てた際の喜びに繋がると思うのです。つまり面白くない映画を観た時間は無駄ではないということ。ただの負け惜しみですかね。
ただ面白くない映画を観続けると、面白くない分類の中に更に面白い面白くないの分類が生まれてしまうので、本来自分の中での分類的には面白くない映画が面白い映画という認識になってしまう時があったりして、それを友達に「これ面白かったよ」と勧めてしまったりするわけです。それは望ましくないことなので、できれば交互に引き当てていきたいものです。何の話でしょうか。


以下ゾンビーバーネタバレあり

ここから先はゾンビーバーのオチに関するネタバレがあります。




最初に出てきた鹿を轢いちゃうおじさん、ちゃんとオチに使われててめちゃくちゃ良かったです。せっかく1人だけ生き残ったのに車に轢かれて全滅って浮かばれないですよね。ちなみにゾンビーバーのあれに感染した人の造形が意外に怖いのもポイント高かったです。
もっと最高なのはその後で、ゾンビーバーのテーマソングとスタッフロールが流れ、いい気持ちで終わったなあと思っていたら、まさかのゾン・ビーですよ。蜂がゾンビになって、ゾンBeeっつってね。
マジで本当に良い終わり方。最後に畳みかけられました。